子どもの運動神経が著しく発達する時期を「ゴールデンエイジ」といいます。

この時期にどう過ごすか、どんな体験や運動をするかが、その後の運動神経や能力の発達に大きな影響を与えます。この時期の過ごし方で、運動神経が決まると言っても過言ではありません!

この記事では、ゴールデンエイジがなぜ運動神経の発達に重要なのか、ゴールデンエイジに適した習い事などをご紹介。

運動神経をアップさせたいと考える保護者の方、必見です。

 

ゴールデンエイジとは?3つのゴールデンエイジの期間

子どもの成長にはそれぞれの年代で特徴があり、「ゴールデンエイジ」とその前後で大きく3つの期間に分けられます。それぞれの期間について、詳しく解説していきます。

 

プレ・ゴールデンエイジ(4~8歳ごろ)

ゴールデンエイジ前の4~8歳ごろのことで、神経回路が80%まで形成され、急激な成長を迎える時期です。

運動能力の基礎は、この年代で築かれます。この年代の子どもたちには、神経系により多くの刺激を与えるために、さまざまな動きを経験させ、たくさん体を動かしてあげることが大切です。

 

ゴールデンエイジ(9~12歳ごろ)

9~12歳ごろは、神経系の発達がほぼ100%になるため、動きの習得に最も適した時期です。

自分が思ったように体を動かせるようになり、さまざまな動作や技術をすぐに覚え身につけられることから「ゴールデンエイジ」と呼ばれています。

技術・センスともに大きな成長が見込まれる時期で、一生に一度しかないとても重要な時期です。

 

ポストゴールデンエイジ(13~15歳ごろ)

ゴールデンエイジが過ぎ、体格が大きく変わり始める時期です。骨格や筋力が急激に発達をし、パワーやスピードも成長します。

神経系はすでにほぼ形成されているので、新しい動きや技術を習得するのは難しい時期です。身につけたスキルを反復することで、さらに精度を高め、より進歩することを目指します。

また、戦略的な理解が深まる時期なので、戦術や状況判断などを考え、実戦でもトレーニングしていくのが効果的です。

 

運動神経の発達が決まる重要なゴールデンエイジ

「ゴールデンエイジ」は、一生に一度の貴重な期間ということから、このように呼ばれるようになりました。

「プレ・ゴールデンエイジ」の4~8歳ごろの間に、運動神経・身体能力は急激に発達し、「ゴールデンエイジ」が終わる12歳ごろの時点で神経系の発達は、ほぼ完成します。

 

つまり、12歳ですでに運動神経が良いかどうかがある程度決まってしまうということです。

貴重な「ゴールデンエイジ」と、約80%の神経系が完成する「プレ・ゴールデンエイジ」の過ごし方が、非常に重要です。

神経は、「走る」「跳ぶ」などの情報を脳に伝え、脳からの指令を体の各部位に伝える役割があります。この命令を伝えるまでの「回路」が運動神経の良さを決めると言われています。

 

「プレ・ゴールデンエイジ」には、一つの動作で一つの神経回路がつくられます。新しい運動を覚えると1本の神経が網状のようにネットワークをつくります。

これが情報量の多い状態で、運動神経のより良い発達につながるため、できるかぎり多くの動作・運動をすることを意識します。

さまざまな体を動かす経験をしつつ、ゴールデンエイジの期間から本格的にスポーツを始めるというのが理想的です。

 

ゴールデンエイジにやるべきこと

ゴールデンエイジ期は、子どもの神経が発達し自己肯定感が芽生える時期。年齢や発達段階に適した運動をすることが大切です。

また、神経が物理的に発達しても、何もしなければ子どもの運動能力はアップしません。全身を動かすさまざまな体験を通して、子どもたちが楽しいと感じ、達成感を得られるような過ごし方を心がけましょう。

 

4~8歳ごろのプレ・ゴールデンエイジには、「ジャンプ力」をつけるための縄跳びや片足跳び、腕で体を支える「支持力」やぶらさがる「懸垂力」をつけるための跳び箱や鉄棒などがおすすめです。

 

9~12歳ごろのゴールデンエイジには、全身を動かす運動や長距離走で心肺機能を高めることが重要です。またこの時期は肩などの関節がしっかり育つので、逆立ちや側転など関節をよく使う運動も効果的。

 

サッカーや野球など、スキルの高い運動で技術的な動きも磨きましょう。運動能力全般の上達につながります。

 

ゴールデンエイジと習い事

さまざまな動作や技術がすぐに身につく「ゴールデンエイジ」は、習い事を始めるのにもぴったりの時期です。

ゴールデンエイジ期におすすめの習い事をピックアップします。

 

おすすめの習い事1:習い事サッカー・フットサル

サッカーやフットサルは、体幹やバランス力、持久力、瞬発力、集中力など1つのスポーツで全身の能力を高められるスポーツで、ゴールデンエイジ期に人気の習い事。

楽しみながら、運動能力を高められるのも大きなメリットです。

 

おすすめの習い事2:水泳

体に大きな負担をかけることなく、手足の使い方を学びながら筋力や心肺機能も鍛えられる水泳も、ゴールデンエイジに最適な習い事です。

ケガをする可能性も低く、しっかりと体を作りこむことができ、その後始めるスポーツの基礎体力をつける目的でも人気です。

 

おすすめの習い事3:体操

マット運動、器械体操、跳び箱などで「全身運動」ができ、運動能力向上につながる習い事です。柔軟性や体のバネを鍛えつつ、バランス感覚やリズム感も鍛えることが可能です。

筋肉のしなやかさを身につけることで、ケガをしにくい体になるのもうれしいポイントです。

 

ゴールデンエイジ期に適した運動体験を

運動神経を伸ばすためには、一生に一度の貴重なゴールデンエイジ期を有効に活用し、小さな頃からその時期に適したさまざまな運動や習い事を体験させてあげることが大切です。

スポーツだけでなく、公園で思いっきり体を動かすなど外遊びをさせてあげることも意識しましょう。

また、運動は勉強面にも重要な役割を果たす、意欲や集中力を養うことにもつながります。ぜひ、ゴールデンエイジにさまざまな体験をさせてあげて下さいね。

 

運動神経の「ゴールデンエイジ」にお子さんの「楽しい」を発見しましょう

いかがでしたか?

お子さんの運動神経の発達や精神の成長のためにも、貴重なゴールデンエイジ期に、様々な遊び・運動・スポーツを通して、お子さんの「楽しい」を探してみてください。

私たちのスクールでは、「子どもたちが楽しむ」ことが成長や吸収率の向上に繋がる「黄金のサイクル」を感じているため、まずは「子どもたちが楽しむ」ことを大切に日々の練習を行なっています。

子どもたちと接するコーチ自身も子どもたちを楽しませるだけじゃなく、一緒に楽しみながら練習するため、「もう終わりの時間になったの?」という子どもたちの声をよく耳にします。